手袋始めました…どころか雪すら降りました。(ウエハースより)

花豆さん。こちらもバタバタとしていてお返事遅くなりました。
こちらはすっかり日も短くなり、朝は8時過ぎに日の出。そして夕方5時前には日没。日中も曇天や雨という日が多く、陽の光が圧倒的に足りない季節になってきました。
(このお手紙は日々空き時間に書き進めているのですが、その間にもどんどん日が短くなりましたし、雪が降った日までありました)

繁忙期お疲れ様でした。今年はどんなカレンダーと手帳なのか、情報解禁されたらぜひお披露目してください。そしてオランダでのイラストデビューおめでとうございます!発売されたらタイトルぜひ教えてください。どんな内容の本なのでしょうか?気になります。いやー良かったです。円安超えて円弱の今、余計に嬉しいですね。これをきっかけに欧州でのお仕事増えるといいですね。

さてこちらの近況ですが、少し前になりますが、9月末に連れ合いの手伝いでロッテルダムカメラジャパンという日本の映画を上映するイベントに出展してきました。前回のライデンでのジャパンマルクトに続いて2回目のイベント出展でしたが、前回ほどの熱狂的な感じではなかったのですが室内だったので寒さや雨風に晒されるという事もなく良かったです。出展ブースの会場はメイン会場の映画館からほど近くにあるFENIXという移民をテーマにしたミュージアムのイベントスペースだったのですがこの建物もまたおしゃれでまぁ本当に
(このミュージアムについては三浦富美子さんのこの記事が詳しいです(FENIX – ロッテルダムの移民”美術”館 その①その③まであります)。

会場の外観
アキラという名前の柴犬と2ショットさせてもらう。

前回は雨にもかかわらず通りには人が溢れるくらいだった事もあり、そんな余裕がなかったのですが、今回はYoutuberがなんか撮影しているのが目についたりとか他の出展者のお店の様子なんかも見れたりもしました。
自分がお店をやっていた時にもしばしば遭遇した、アーティスト気取りか何かなのかこっそりカメラや携帯の動画で商品を舐めるように撮影しながら何も買わずに去って行く人にも何人か遭遇し、この手の人達はどこでもいるなぁとしみじみ思ったりしました(店頭よりこういったイベント出展時の方が圧倒的多いように思います。スナップショットでもない、盗撮を加工して綺麗な動画に仕上げたとしてもそれは撮影者の力ではなく、展示している出展者側のディスプレイの力量にただ乗りしているだけなんじゃないかねぇなどと思ったり)。

そういえば、このイベント手伝いしていたら知らない人からいきなり「へーい!久しぶりじゃん!元気?」と握手求められて「????」となったという出来事がありましたが、そこで思い出しました……僕が地味によく遭遇する出来事を。それはずばり「知り合いに間違えられる」です。
もう、かなりの頻度で知り合いに間違えられるんですよ。「前にどこかで会いましたよね?」ってナンパの常套句みたいなセリフをよく言われます。このイベントの直後にも、とある家族にお会いした時に「前にどこそこでお会いしましたよね?久しぶりです。」と挨拶されたのですが、こちらはそこで話題に出た「どこそこ」にそもそも行ったことがないので「いえいえ、絶対に人違いです」と返しても先方は首をしきり傾げててどこか納得がいってない様子だったり。
ここしばらくなかったから油断してしましたが、割とよくある顔なんですよ。私。ちなみにこれに遭遇するとサザンの「ミス・ブランニュー・デイ」が脳内で再生されます。

また、その翌週には少し遅れて子供の誕生日会をやりました。こちらでは子供の誕生日パーティーにかなり気合が入っててテーマとかも決めたりするのが普通みたいで、ただ集まってケーキ食べてわーっ!じゃ済まない感じです(しかし結局子供たちは集まってわーっなわけですけど…)。なので面倒だけどやらないとなぁと思う親御さんも多いのか誕生日パーティが実際の誕生日から半年後にようやく開催とかもザラなようです。家でやるのはもうネタがないからとアミューズメントパークみたいなところや博物館(!)なんかでも誕生日プランがあったりします。博物館はあとで写真も見せてもらったらミュージアムツアーとかもしていてなかなか良さそうでした。

我が家は引っ越しも控えていたのでこの家でする最初で最後の誕生日会ということで自宅でやりましたが連れ合いがあれこれ頑張ってマインクラフトのデコレーションをこしらえていました(ちなみに連れ合いも僕もマイクラはよくわかりません)。でも流石のクオリティーで子供達は大興奮でした。
ケーキもHEMA(あえていうなら無印良品より少し可愛い寄りのカラフルなデザインで、無印良品ほどかゆいところに手が届かない商品を取り揃えるオランダを代表するお店)で写真を基にデコレーションしてくれるケーキを予約して、ケーキもマイクラ風にするという事で手筈は万端!だったのですが……前日の夜に警報が出るほどの強風が起きて当日のお昼の開店時に受け取れるはずが、なかなかお店に届かないということで2時間くらい出先で待ちぼうけする羽目になりました(無事にパーティが終わる前に持ち帰れてよかった)。

この日くらいから急に冷え込んできたのもあって翌週、翌々週と体調を崩して治りかけてはまた崩すという羽目になり、2年目にして初めて土曜の学校をお休みしてしまいました。仕事も増えたのも関係してるのかなとはちょっと思いましたが日記を見ると昨年もこの時期、体調崩してて、季節の変わり目に自分が弱いだけでした。

そして、そうそうそうなのです。さらっと上で書きましたが我が家もついに引っ越しをしました。子どもが引き続き同じ学校に通えるようにと探してて、同じ街とはいきませんでしたが隣町にどうにか住まいを見つけ、引っ越しも何とか無事に終える事ができました。新しい家は家具つきで、部屋も増えてすぐ近くには公園もありQOL(暮らしの質)が爆上がりした気がしています。冷蔵庫に水が溜まらないし、冬に毎朝窓の結露を拭かないといけないとかもないし、階段もあるのでセナが大興奮で登ったり降りたり、あっちの部屋うろうろ、こっちの部屋をうろうろとしていました。

なんとハンモックもついてる

セナはご飯を食べる量も増えて、一番喜んでいるのはセナか!と思っていたら、なんか少し頭頂部が禿げ気味で……なんだかんだでストレスあったかと反省しました。とはいえ基本的には伸び伸び毎日家の中をうろうろしてよく寝ています。

そういえば引っ越しに先立って、何を運ぶか、運ばないかなど確認するために事前に新居に下見に行くことにしたのですが、その際にシェアカーを借りて車で行ってみました。こちらに来て3年目にしてようやくオランダでの運転デビュー。久しぶりの運転、もっと久しぶりの左ハンドル、MT車という事で少し緊張しましたが、絶対間違えるだろうと思った定番のワイパーとウィンカーのレバーの押し間違いをした位でエンストする事もなく無事片道5キロちょいのドライブを終える事ができました。

元々運転はそんなに得意な方ではないのですが(バックと車庫入れが苦手)、こちらは公共交通機関の遅延、キャンセルが多い上に雨風の日も多いので、一度運転してみたら車欲しいなぁという気持ちがむくむくと湧いてきてしまいました。

そんな訳で新しい仕事は少しずつ慣れてはきていたものの、引っ越しの準備、旧宅の片付け、掃除や新しい環境でのバタバタなどあり、今回もお手紙すっかり遅くなってしまいました。

お尋ねのあった仕事の話やうちの子が最近ついに終えた水泳のディプロマの話やシンタクラースなどまだまだお話たくさんあるのですが今回はこの辺で。書けたらまたすぐにお手紙書きます。子供の水泳と、シンタクラースはかなりオランダならではという話題です(後こちらの選挙の事も書けたら)。

そういえば小泉さんのお手紙にあった地元の神社の秋口に催されるお祭り。個人的に一番日本の郷愁を覚えるイベントだったりします。焼きそばや金魚すくいに射的など。神社に近づくと聞こえてくる祭囃子。自分の幼い頃のワクワクした気持ちが強く喚起されます。小泉さんも担ぎ続けるためにもボルダリングライフ!ですね(でも身体は労ってくださいね)。

こっちのお祭りは遊園地のアトラクションみたいなのも登場します

世界はどんどん危うい方へ進んでいるように感じられますし1ユーロがついに180円超えるなど日本の低迷に目を覆いたくなる気持ちにもなりますが、それでも僕らは元気に前を向いていたいと思います。