また一つ歳を重ねました(ウエハースより)

花豆さん 明けましておめでとうございます。

このお手紙を書き終える頃にはもう松の内も過ぎているかもしれませんが、2026年最初のお手紙ということでそのままにしておきます。前回のお手紙で12月中にもう一回お手紙書けたら、と書いていたのに結局書けずすみません。
また個展お疲れ様でした。キャッツさんのところも猫店員さんまた増えて少し賑やかになりましたね。猫の保護活動への支援にもなりますので猫本買うならキャッツさんで(謎のセールス)。「子猫は別腹」って、イラストレーターの西藤燦さんが言ってましたが本当にその通りですね。
個展でのメインモチーフになっていた黒猫。僕の家にいた黒猫は沸点が低く、引っ掻く時も容赦なかったので怒りん坊なイメージがあります。ただ遺伝的にオスの事が多いみたいで、うちにいた子はメスだったのでちょっとまた例外かも。とにかく黒猫も可愛いです。猫の譲渡会などでは人気がないと聞くのでいつか譲渡会などで猫を引き取る機会があったら黒猫がいいなと思っています。

猫といえば今回ついに猫のいない写真(ないし画像)がトップになりましたね。息子さんが描かれた馬の穏やかな表情がとても素敵です。

最初に前回書こうと思っていた事を一つだけ。日本でも少し前に参議院選挙がありましたが、オランダでも日本の衆議院に相当するTweede Kamerの選挙が昨年の10月末にありました。この結果、前回の選挙で反イスラムを掲げ、第一党となった排外的な保守政党である自由党(PVV :党首はオランダのトランプと呼ばれるヴィルダース)が議席を減らし、代わりに中道左派の民主66(D66 :党首はゲイであることをオープンにしている30代のロブ・イエッテン)が大きく議席を伸ばしました(議席数では同数でした)。
オランダでは少数政党が多いので、基本的に連立内閣となるのですが、毎度難航するのか1月時点でも新内閣は誕生しておりません。なので既存の内閣がまだ実務を担っているのですが、実はこの内閣の首相、上に書いた自由党の党首ではないのです。理由は他の政党が「ヴィルダースが首相になるなら連立は組まない」と突っぱねたからです。なので前回はそれこそ組閣に難航した印象があります。そもそも今回の選挙も「もうこの連立は無理!」と自由党が離脱したことに起因しています。そして有権者の「改善されない住宅事情」や「実際に投票してみたけど実務的に自由党全然ダメじゃない?」というジャッジが選挙結果に反映された形になり、議席を減らしました。それでも議席数上は自由党も民主66も同数だったようですが自由党は組閣に入らない可能性が高いです。とここまでややこしい政治関係の話を書きましたが、選挙の結果が組閣に反映されるというのは当たり前のことなのに、日本では参議院ではあるものの、第一党が大きく議席を減らし、それまでの連立相手からも見限られて、責任をとって首相も辞職してるくらいなのに、引き続きその政党の人が首相になるという意味わからん展開になっていて、日本は与党だけじゃなくて野党も結局、政治をできていないのではないかと思うなどしました。
このTweede Kamerの選挙前には各政党の党首が毎日夜の7時にやっている子供ニュース(この国ではいわゆるプライムタイムに子供ニュースを毎日放送するのです)にも登場し、自分の党の政策などを説明し、子供たちの質問にも答えていたりしました。

オランダのトランプことヴィルダース

また土曜日に教えてる生徒が平日に通っている中学校では、模擬選挙をしていたそうで、なんというか政治への成熟度が違うのではと、しみじみ思ったりしました。ちなみに僕は日本の今の首相を相当に恐ろしいと思っているのですが、それを書くとまたそれだけで終わってしまうのでまたの機会に

ってここまでお正月中に書いていたのですが、ワンオペ育児ウィークなどでバタバタしていて書けずにいた間に、あれよあれよと日本でも2月に衆議院選挙が決まりましたね……。公示から投票までの期間も短いですし、時期もひどい。投票日の2月8日って僕はその辺りに母校の大学受験をした記憶があるのですが、選挙権が18歳から与えられている今、なんてひどい時期に選挙を設定するんだろうと思います。この選挙の意義も感じられませんし。
そんな選挙ではありますが、実施されるからにはどうか少しでも明るい方向に進んでいけるような結果になってほしいと願って止みません。1ユーロが185円を超えてきている(前回お手紙書いた時からさらに円安進んでる……)こちらからすると今の日本はかなりひどい状況に見えます。

少し話題を変えまして。
小泉さんの家ではクリスマスはいかがだったでしょうか?こちらではクリスマスがお正月に近い感じで家族とのんびり過ごす日という感じで、お正月というのはあまりありません(なので2日は普通に働いていました)ただ、年越しは花火がすごいのです。この花火(そして多分爆竹も)、以前から問題になっていたのか、今年からは花火を上げるのも販売するのも法律で禁止になるそうです。それもあってか例年よりも激しいものになったようで、アムステルダムでは花火が原因と見られる火事で150年の歴史を持つ教会が焼失しました。毎年指を無くす人が出るなど、個人でするには火薬量が多すぎるであろう花火が至る所で打ち上げられていました。この日は息子の学校の友達のお父さんから大晦日の夕飯を招待されていたのですが、予め「帰りは花火が危ないから車で送って行くね」と言われてて、流石に大袈裟な!と思っていたのですが実際に帰り道でも車道脇の自転車道から凄まじい爆音と閃光が起こり、こりゃ確かに自転車だったら危なかったとなりました。大晦日は公共公交通機関も大体20時頃に運転を終えるとの聞いて、日本と逆だなと思っていたのですが、理由はどうやら「車内で大騒ぎする人たちが出てくるから」との事で、なんともはや……。
今回でオランダで花火ができるのは最後、ということで少しだけ花火もしたのですが……外、寒いんですよ。もうガチガチ震えながら花火して何が楽しいのか、やはり花火は夏に限るでしょ!とすぐに家の中に戻ってしまいました。日本の静かな年越しの方が性に合ってるなとしみじみ思いました。
余談ですがこの日のディナー、普段シェフとして働いているお父さんの手料理とあって大変美味でした。

元旦はこんな感じで通りのあちこちに花火、爆竹の残骸がありました

そういえば花火で思い出したのですが、オランダの小学校では冬休み前のどこかでクリスマスディナーというイベントがあります。親が料理やおやつを持ち寄って、子供たちはおめかししてクラスのみんなと夕飯を食べるのですが、その間、親は別室でディナーが終わるまで待機しています。その際、ロシア出身のお父さんと話していたら年末のこの花火の話になり「日本では年越しには花火はあまりしない。花火は夏の夜にするのが一般的」と話したら「夏?全然暗くならないのに?!」と大変驚かれてこちらは「暗くならない??」となったのですが緯度の高い国では確かに夏は暗くならないことに気づきました。オランダも夏は22時くらいまでは明るいですし。ロシアもそんな感じだと思うので地理上の違いから生じるイメージの違いを期せずして感じられて面白かったです。

そんなこんなで保育園では小泉さんと違い、いわゆるパパ友なんてできなかったのですが、こちらでようやくパパ友できました。小泉さんのところのように長いお付き合いとなったらいいなぁと思ったりしました。長い時間を分かち合える人たちがいるのはいいですよね。そして今年も宝珠の玉、書き初めが無事開催されたようで。今年は誰も怪我もなくよかったです。小泉さんが物心ついた時にはすでに行われていたという事は何世代にもわたって小泉家で延々と続いてきてるのかもですね。それにしても書き初めやゲームだけでなく腕相撲までとは。正月からワンパクな感じですね。

そういえば日本では正月に雪が降ったそうですね!こちらも年始に雪が降りまして、オランダ全土で大混乱でした。確かに東京よりも気温は低いのですが、積雪自体は東京でしばしば経験する積雪とそんなに変わらない感じだったのでここまでコテンパンに麻痺するかと大変驚きました。寒さには強いけど、雪には弱いのかもと思いましたが結構な数の車も冬でもノーマルタイヤのままと聞いて(当然そんな車で出かけたらスリップの危険大)「寒い国だからって寒さに強いと思わないでよね!」という謎のツンデレ?(逆ギレ?)キャラが脳内で誕生してしまう始末です。このオランダちゃん、合理的なふりして結構理不尽です。

その後、多少暖かくなって10度くらいの日々が続いてましたが、今週から気温が下がってきて、また雪が降るかもみたいな報道もちらほら目にします。日本も寒波きてるようで日本海側、東北以北は結構積もっているようですね。こんな時期に選挙準備されてる方が大変気の毒な気持ちになります。オランダではどうにか在外投票できそうですが大使館のある街の中央駅の工事が始まるようで投票期間中はその駅は使えないことがわかり、ゲンナリしています。(話題を変えたのにまたなんか戻ってきている……一人では解けないパズルを抱いているような気分…リンクを無理くり貼ったのはこの頃の香港の雰囲気いいなぁと思ったので、hahaha)。

最後に私事ですが、今月また一つ無事に歳を重ねることができました。今年はどんな1年になるのか、今までにないくらい不穏な気配を感じている2026年の1月です。そろそろ僕自身も「この人、僕によく似ているなぁ、と言うかこれ僕じゃね?」という人に出会うのかなと思いながら今回はここら辺で。

猫が腹を出しているから平和というわけでもないですが、猫が腹を出していられる世界に平和の祈りを込めて。

最近ストレスなのかお股のあたりの毛が禿げてきてて心配