ウエハースさん、すっかりお久しぶりになってしまいました、その後お元気でお過ごしでしょうか?
こちらは仰るとおり気温が上がってきてビールと花豆がとても美味しいです。引越し前の街に行く際にちょくちょく煎豆屋さんで花豆を仕入れてはほくそ笑んでいます。梅雨明けの発表はまだなのですが(まだなのか!)、雨はほとんど降らず猛暑日もあってすっかり夏の様相ですよ……。
前の家より広くなったのととても快適なことにそわそわしていた時期を過ぎ、今の家にもすっかり慣れて「わが家」感が出てきました。外出しても家に帰るのが楽しみになり、猫たちもずっと前からここが家だったみたいにのびのびしています。新しい土地で友達は早々できるものではないけれど、両方のお隣りさんはとても感じがよくて、引越し時に渡した名刺を見てインスタグラムを見てくださっていたり、ちょっと気恥ずかしいけど嬉しいです。


そうそう、フルマラソン完走おめでとうございました! 目標タイムは過ぎてしまったのかもしれませんが、フルを走り切るとかわたしには想像できない世界なので本当にすごいなぁと思います。しかも暑いと本当に大変そう……。でもストイックに走りがちになりそうなところ、フランクに話しかけてくるランナーさんたちものんびりしていてなんだか素敵。40代のうちに4時間以内のゴールぜひ達成できますように! しかし走っている4時間余りの間って、なにか考えたりしているものなんでしょうか? ひたすらペース配分を考えるとか、無になっているとか、意外とまったく関係ないこと考えちゃうとか。実は中学時代陸上部の端くれで走るのはわりと好きだった方なのですが、どんな感じで走っていたかすっかり忘れてしまいました。山は登る理由として「そこに山があるから」っていうのがありますが、走るのもまた「そこに道があるから」とかってあるんでしょうか?
根井家のオランダへのお引越しは、転勤族ご出身で慣れていたり、いくつか日本に置いておくことができたりということで、丸ごとえいやっ!というわけではなかったとのことですが、セナさんがご一緒というのは大変そうですね。というか、猫機内持ち込みOKなのですね! 知らなかった! うちの相方が学生の頃飼っていた猫と実家に帰る際に、飛行機の貨物で運んだというのを聞いていたので、海外となるとさすがに大丈夫なのか……と心配していました。時代? それとも日本国内はダメとかあるのかな? しかし手続きとかヒヤヒヤですね。とにもかくにも無事で何よりでした。
こちらはというと、最近はまたボルダリングを本格的に再開して、週1か可能なら週2で登ったりしています。実は、イスラエルによるパレスチナ人迫害がひどくなって抵抗のための活動をし始めた頃から、その情報を追ったり惨状を知るたびに、自分の生活のなかでの娯楽的なものに対してすごく嫌悪感を抱くようになり、ボルダリングもまた楽しめる気持ちをまったく持てなくなっていました。もちろん今も考えれば気持ちがどんどん沈んでいくのは変わりないけれど、長いたたかいのなかで、わたしがずっと沈み込み、メンタルもフィジカルも弱らせている状況って、一体何になるのだろう? と思ったことが、ボルダリングの再開に繋がっているように思います。登らなくなって明らかに体力(と気力)が落ちているという危機感もあったし、免疫力も著しく落ちて感染症に何度か罹ってしまったりして「これはいかん……」と思ったのもあります。
自分の人生の楽しみも持ちながら、健康を維持しながら、しっかり自分の仕事をして、思い続けて抵抗していければ、と思います。
さて、登りはじめてみたらまあ全然忘れていて、筋力も落ちて、初心者同然になっていました(苦笑)。もともと全然強いほうではないですが、それでも思っていたより登れないことに結構なショックを受けまして、もう二度とこんな「登れない」状態に戻りたくない! と、実は元来けっこう強く持っている負けず嫌いが発動して、ここ最近はブランクを取り戻すべくできる限り通いまくっているという感じです。おかげで少しずつ取り戻してきていて、以前のグレードも登れるくらいにはなってきたかもしれません。やってみるとやっぱりすごく楽しくて、達成感や充実感もあり、今はまた活力の源になっています。仕事も制作も活動も家事も弱っているときよりは前向きに取り組めていると思いますが、いかんせん登る時間が増えた分ちょっとそのしわ寄せが来ていたりして、しかし身体はひとつなのでなかなか難しいところですね……。「仕事が終わらなくて登る時間が全然ない!」または「登り過ぎて仕事が間に合わない!」ということにならないように、ほどほどに、それこそマラソンではないけれどペース配分に気をつけながら頑張りますー。
(あ、「そこに山があるから」「道があるから」があるとすれば、登る理由として「そこに壁があるから」もあり??)

そうそう、もうかなり前のことになってしまいましたが、5月に松戸で開催された『パレスチナ あたたかい家 in 松戸』という展示会にわたしも昨年に続き出品しました。今回は会場が松戸市にある大きな古民家を改装したイベントスペースで、靴を脱いで上がることもあり、アットホームでとても良い展示会でした。パレスチナに思いを寄せる作家さんたちの作品が並んでいるし、会期中いらっしゃったたくさんの来場者の方々もそういった思いを持っている方ばかりなので、タイトル通りとてもあたたかく、とても心強く、参加して本当によかったと思えました。会場準備と設営のお手伝いだけ参加したのですが、SNSで繋がってはいるけれどお会いしたことのなかった作家さんたちに直接お会いできたのもとても嬉しかったです。参加したアーティストは100名を超え、みんなそれぞれ思いは同じくしていながら色々な表現でパレスチナへの連帯を示していて、圧巻でした。一人一人の声は小さいかもしれないけれど、集まるとこんなに力強いものになるんだ、というのは、普段の活動で「こんな小さなことが何に……」と思うときに度々響いてくれるようにもなりました。
わたしは1点ですが、『Don’t stop resisting』という作品を出品しました。画像貼っておきますね。肩に乗っているのはパレスチナの国鳥サンバードです。

それから、近況報告といえば、キャッツミャウブックスさんで隔週2回にわたり『ねこの描き方ワークショップ』を開催しました。昨年も一度開催したのですが、何せひどい緊張しいなため、心配と不安でご依頼を受けるに至るまでちょっと時間をいただいてしまいました(笑)。今回は2回目3回目ということで、昨年より少しは慣れてきたのでは?と思います。緊張しているわたしに姉がLINEで「応募してきてくれた人たちはみんな味方だから大丈夫!」と励ましてくれたのも心強く響いて、当日はそれを反芻しながら頑張りました。(どんだけ人見知り…笑)今回はお願いしてキャッツの安村さんにも度々会話にご参加いただき、ご参加された皆さんも和気あいあいで、わたしもそれほど緊張せずにとても楽しくできました。この調子ならまた折を見て開催できそうです。何より、皆さんが「これ」と決めて持ち寄られた大切な猫の写真や猫とのエピソードに触れ、その猫を一生懸命描く姿を見る喜びがありましたね。ものすごい猫愛に満ちた空間……。
さてさて、こちらはそろそろ年に一度の大仕事、例年のダイアリーとカレンダーのイラスト制作の繁忙期にさしかかっています。このお仕事も9年目で来年は10周年です。……早い! 根井さんはSNSを見る限りなかなか大変そうなピンチがあったとかなかったとか?? また近況をお知らせいただけたら嬉しいです。それでは、また!