夏休みが終わって仕事がはじまる(ウエハースより)

花豆さんこんにちは。日本の夏を感じられる青空の写真ありがとうございます。そちらはまだまだ暑そうですね。こちらは朝の日の出もだんだんと遅くなり、日没も早くなってきました(今は20時くらい?)。それに合わせて気温も20度いかないが増えてきました。日が射すと射さないとで気温が2、3度はぶれる印象です。一日のうちに雨降ったり晴れたり忙しい天気で気温がコロコロ変わる事も多いので必然脱ぎ着しいやすい服装になりがちですが、この時期は特に変わりやすい気がします。

一人旅に行かれたとの事。一人旅いいですよね。僕は結構好きだったりします。旅先に知り合いがいるのも楽しいですし、特に知り合いなどはいないけれど行きたい所があるからと行く旅も好きです。『えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる』という好きな本があるのですが、この本のタイトルは旅に出る前日というか当日になっても、準備が全然終わらないけれどカバンに適当に詰めて出かける時の瞬間の事を表現した言葉なのですが、知らないところに行く時など楽しみの中にある不安な気持ちを吹き飛ばすような「えいやっ!」という気持ち、確かにそうだなぁと思ったりします。
10年以上前、タスマニア(オーストラリア)に一人旅した時、バッパーで同室だったフランス人のあんちゃんは「今日シドニーから来たけれど昨日いささか酔ってて記憶が曖昧なんだよね。色々なもの忘れてきちゃったみたい。でも大丈夫。俺今生きてる」とか言ってて、自分にはできないけれどその位の心持ちで旅に行けるのいいなぁと思った事をふと思い出しました(ちなみにこのフランス人には「明日何時に起きるの?」って聞かれた時に「6時くらい」って答えたら「おいおいホリデイなのにマジかよカモーン」って言われたのもよく覚えてる。なんだか愉快な人でした)。そんな感じで僕の場合は一人で出かけても大抵何かしらの出会いがあって完全に一人という事はあまりなかったですが……。
旅といえば日本人のパスポート保有率が低下しているそうですね。僕が大学生の頃は夏休みに海外に一人旅をした年もありましたが今はそういう人も減ってそう。特に欧州とかは物価差がありすぎて選択肢にすら入らなそうという気がしてきています。為替レートも円がえげつないほど安いですし。
あとやはり男性に比べて女性の一人旅は危険度がどうしても上がってしまうという問題がありますね。うーぬ。

(行き詰まったので話を逸らすの巻)またランナーズ・ハイに言及される際に「クライマーズ・ハイ」もあるのかな?とひとりごちておりましたがあります、あります、クライマーズ・ハイ!登山も大変なので当然エンドルフィン出まくり、ラリっちゃうことあります。同じくタスマニア一人旅の時、朝10時位にクレイドルマウンテンという国立公園の中にある山に登った時、登山道というにはあまりにも険しくて「本当にこのルートで合ってるのかな?いやでも赤い目印が所々に貼ってあるし……。いや、そういえばしばらく赤い目印見てないな?最後に見たのいつだっけ?なんで国立公園なのに誰もいないの?」と不安に駆られながら登った末に辿り着いた頂上で思わず「のほほほー!」と声を上げてしまいましたが、あれは確実にクライマーズ・ハイでした。たいして高い山でもなかったのですが、ソロ登山は簡単に遭難する危険があるなとしみじみ思いました。

怪我しても登り続けちゃうボルダリングもなかなかエンドルフィってそうですよね。ボルダリング・ハイ(段々チューハイのレパートリーみたいになってきた)。

その時登ったクレイドルマウンテン
所々にポールとハゲかけた赤い目印があって一応道だとわかる

そんな『クライマーズ・ハイ』ですが群馬県の地方新聞である上毛新聞の元記者でもあった作家、横山秀夫の小説のタイトルにもなっています。フィクションを織り交ぜていますがまさに日航123便墜落事故に遭遇した新聞記者たちの事を描いた作品だったので、小泉さんが全く意図せずにお手紙の中に「クライマーズ・ハイ」と「日航機の墜落事故」二つの話が出してきた事に大変驚きました。事故そのものの悲惨さみたいなのは『沈まぬ太陽』(山崎豊子)の方が印象に残っていますが、どのようにスクープを狙ったのか、また悲惨な事故における記者の倫理とは?みたいな事がうまく描かれていたように思います。読んだのもだいぶ前なので記憶が曖昧ですが…(ちなみに『クライマーズ・ハイ』は映画にもなっています)。

我が家は父が転勤族で僕自身も生まれて4ヶ月とかで飛行機に乗っていたりするので記憶があるなしは別にしても飛行機は割と身近な乗り物だったので大韓航空機の撃墜や爆破、台湾での飛行機の墜落などあの時期に頻発していた航空事故のニュースに怖くなった事を覚えています。

近年は大きな事故も減ってと思っていましたが最近はまたちょっと多いですよね。(ボーイング社の飛行機が特に多くてドキュメンタリーなんかもいくつも作られていますが、そういうの観てると、会社の経営が適当になると品質に直結する事を実感します)。

さて前回のお手紙ではあわや家無き子となりかけ「同情するなら金をくれ!」という言葉が喉から飛び出す5秒前みたいな状況になりましたが、その後まだ確定ではないですが今後2年は住めそうな家が見つかりそうです(流れる可能性もありますが一応進行中)。

また平日の仕事も見つかり(内定が出た翌日から勤務が始まるという慌ただしさ)月曜から金曜まで8時〜17時の仕事という生活が突然始まりました。8月の後半からは学校の夏休みも終わり、土曜の仕事が追加されました。学校も単純に土曜に行けばいいというものではないので、空いた時間などに準備するという生活になり「暮らす金欲しさに労働なんぞに手を染めてしまった」自分とはいえ、今後うまいこと時間の配分をしていかないと走る時間もままならなくなりそうです。
(仕事についてご相談にのっていただきました皆様。
結果的に平日フルタイムの仕事となりましたが何をして稼ぐかという話の際に多くの方に相談に乗っていただき本当にありがとうございました。相談したアイディアはとっておいてどこかで試してみるのも良さそうと思っています)

もう少しリズムが見えてきたら劇的に減った走る時間も増やしたいのですが、冒頭にも書きましたがオランダはこれからの季節、日の出は遅く日没は早くと朝も夜も暗い(そして寒い)ので次の春まではなかなか走れなさそう……。

ちなみに新しい仕事のお給金出たら新しいランニングシューズ買おうと思ってたのですが狙っていた商品が品切れてしょぼんとなりました。
靴の合う合わないはボルダリングでもやはりありますよね。ランニングでも靴は結構大事で、一流のランナーはみんな足型取ってオリジナルを使用しているそうです。僕みたいなアマチュアはできるだけフィットする既製品を探すしかないわけですが同じメーカーでもモデルによってちょこちょこサイズ感が違っていたりで一度違和感を覚えてしまうとなかなか泥沼的な展開に……。流石にボルダリングほど足の指一つ一つのフィーリングを!なんてことまではないのですが長い距離走っても大丈夫な靴に出会うには突き詰めるとその日の足のむくみ具合なんかも考えないとなのかもなぁと思いつつ、割とズボラなので基本1足で走ってます(だからたまに靴選びに失敗する)。

そんなこんなで平日も仕事、土曜も仕事と生活が激変したわけですが、そのタイミングで義両親が来蘭したこともあり、間隙をついてブリュッセル(ベルギー)に1泊旅行に行ってきました。

グランプラスと呼ばれる広場

僕の住んでいるライデンからは電車で2時間半くらいと結構気軽な感じで行けました。ブリュッセルの街を歩いていたらオランダに住んでいる身にも関わらず「なんかヨーロッパだな」と感じました。なんでそんなことを感じたのか考えてみたら

・坂がある
→オランダは本当に坂がない事を改めて認識
・古くて中くらいの高さの住宅用の建物がある
→オランダで高い建物は近代的なビル、教会、市役所くらいで住居用の建物でそこそこ年季の入った建物はせいぜい3階立て程度。アムステルダムなど都市部ではもう少し高めビルもあるけど全体的にこじんまりしていてどっしりと通りに一区画がぼぼひとつの建物で5階以上の高さというのはほとんど見かけません。

あたりではないかと思いまして、オランダがいかに低地で干拓していった土地であったかを実感しました。同時に同じヨーロッパでも国を超えると色々変わる事も改めて実感しました。ちなみにブリュッセルは綺麗で小便小僧の像とかあったり変な街で散策としては楽しかったですが、暮らすのはちょっと不便そうだなぁなんて思ったりしました。オランダが物価が高いのでベルギーの方が外食は安いかなと期待したのですが値段はそんなに変わらずでしょんぼりしかけましたがオランダよりどれも少し美味しい気がして、そこは大変よかったです(オランダの外食も別にまずいわけではないです)。やはりビールとチョコが豊富で美味しかったです。

丘からの眺め。丘があってそこに広場と権威的な建物(教会とか)があるの欧州っぽいと個人的には思う

そういえばはこちゃん(1年おめでとうございます!)の猫らしい猫エピソードと冒頭の油断しかない姿で眠りこけてる猫さんたちの写真を見て気になったのですが小泉家の猫さんたちはみんな人見知りですか?それともフレンドリーに家族以外も出迎えてくれますか?

うちのセナは相手による感じです(女性だと大丈夫なことが多い)。

追伸
「戦争前夜」という言葉の持つ雰囲気を中学生の頃はよくわからなかったですが、今は折に触れてよく感じます。でも若い子達はその雰囲気を一生「わからないまま」でいて欲しいと思うのですが、なかなか難しいかもなと残念ながら思います。歴史に学ぶ部分は多く一番目に見えてわかりやすいのは「歴史は繰り返す」という学びかもしれません。ただ「繰り返し」だとしても使っている兵器、技術は加速度的に進化しているのでその被害に人類が生き残ることができるのかなぁなどと思っています。同時にそうならないように「国際法」「基本的人権」といった思想がまだまだできる事はあると、人々の行動を後押ししている姿も目にするので、僕もスタバのコーヒーは飲まないなどから、できることからコツコツしていこうと思います。

アンネ・フランクミュージアムで飾られていた多数の言語に翻訳された『アンネの日記』

追伸2

そういえば、僕がお店をやっていた早稲田のあの場所は今は知り合いがデザイン事務所として活用しているのですが、いろいろ事情があり、解約することになったのですが、せっかくなので居抜きで借りてくれる人を探しているようです。僕がお店を始めた時の形がほぼほぼそのまま残っているので個人的にも残ってくれたら嬉しいのでご興味ある方おりましたらぜひ!(小泉さんアトリエにどうですか?)

 

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