花豆さんこんにちは。お手紙楽しく拝読しました。逆松岡と言われましたが、僕も羽田に着くまでは「8月の日本はさぞかし暑いだろう」と覚悟していただけに「あれ?意外と、暑く、ない?」と読点多めに反応してしまいました。
んが
その2日後に行った福岡、長崎はがっっっっっつり暑くて「日本の夏は既に人間が溶けてもおかしくない温度ではないかと思うなどしました(ちなみに紙が自然発火する温度は「華氏451度」それは自由が燃える温度)。逆松岡の道は長く険しかったです。
日本滞在中は小泉邸での歓待、本当にありがとうございました、アトリエも拝見できたりと大変素敵な時間でした。4Sirisに無事お会いできたのみならず、はこちゃん以外とはなでなで出来たりと大変幸せでした。(はこちゃんだけは逃げ込もうとしたお部屋のドアが閉まってて「あれ?開かない。えっ?何これ?てかこいつ誰?とにかく逃げなきゃ、いやでもどこに、あっこの部屋ドア開かない、えっ開かない?とにかく誰こいつ?」と大変なパニックののちの遁走となってしまい、はこちゃんごめんなさい)

またオランダではあまり行く機会もないカラオケにお付き合いくださりありがとうございます。僕自身は音痴なのであまりカラオケ欲はないのですが久しぶりに行くとやっぱり楽しいですね(しかし久しぶりすぎて何を歌えばいいのか全然思い浮かびませんでした)。

日本滞在中はせっかくだから買い物はしようと思っていましたが子供もいるし、と当初は特にプランを決めてなかったのですが行く少し前にあれこれ急に思い立ち、福岡、長崎そして(一瞬の京都ののちの)神戸と思いの外あちちに行くことになり、それぞれの場所で旧交を温めることができました(福岡は10代の頃に4年住んでいて、長崎は今住んでいる家の大家さんが滞在しており、また僕が大学生の頃に父が単身赴任していたので馴染みがあります、神戸ではないですが大阪に30代の頃に2年ほど住んでいました)。
んが
どの街でもうちの子は「ポ○モンセンターない?ポ○モンセンター行きたい」と言い、というかもうコンビニ見るたびに「ポ○モンカードここにないかな?入りたい」と言い出して、この300メートル歩けばコンビニに遭遇する現代の日本においてはもはや呼吸の合間に「ポ○モンカード」と喚き(かつコンビニに引きずり込もうとする)続ける特級呪物と化しており、本当に疲弊しました。
加えてJR東日本ではポ○モンスタンプラリーを開催しており、そちらに付き合うことにもなりました。そこで半日ほど電車に乗って移動しては駅で降りてスタンプを押す作業に勤しみ、スタンプが貯まった後も景品と交換するための半屋外で列に並ぶというのをしていたら熱中症になったようで、その晩から急な寒気と頭痛に襲われ、翌日は39度近くの熱を出して寝込んでしまう事態にまでなりました(しかもそれ帰国前日)。「確かに30周年とかで色々イベントあるだろうし、新しいポ○モンカードも出るだろうけど、ずーとポ○モン、ポ○モン言われ、その上発熱までする羽目になったこちらの身にもなってくれ」と何の罪のないポ○モンの事が嫌いになりそうな日本滞在でした。ちなみにスタンプラリーでゲットした僕の分の景品は僕の手を触れる事なく僕のスタンプ台帳と共にうちの子の従兄弟に贈呈されていきました。
そんなわけでヘロヘロのまま僕だけ先に帰蘭したのですが、フライト中の機内食では蕎麦(soba)と書かれたピンク色の謎の麺が供され。オランダ着いたら着いたで今度は預けた荷物が2時間以上出て来ないという追い討ちの上(同じ便の人全員そうなってて理由は不明)、帰宅しても何もないので帰宅後すぐに買い物に行ったり、翌日には知人宅に預けていたセナを引き取りに行ったら行ったで「あんた誰ですか?シャー」とされるなど…と追い討ちに次ぐ追い討ちにすっかりやられてしまい、回復するまでに1週間くらいかかりました。本当にポ○モンは恐ろしいです。


帰蘭後は土曜学校の夏休み明けのすぐのテストの準備や成績付けがあったり、連れ合いのイベント出展の手伝いがあったりとなかなか忙しかったですが、そんな合間を縫ってオランダで初めてのコンサートに行ってきました。オランダを代表するコンサートホールであるコンセルトヘボウに初めて行く事ができました。ここはクラシックの殿堂と言われていますが他のジャンルのコンサートもやっていて、僕は足を運んだのは世界的なジャズピアニストの上原ひろみとオランダのオーケストラであるMetropole Orkestとのセッションコンサートでした。Metropole Orkestは1945年の結成されたジャズやポップスをメインに演奏するビックバンドなのですが、なんとこのオケの指揮者も挾間美帆さんという大変かっこいい日本の方でした(グラミー賞にもノミネートされてる)。


席が思った以上にステージ寄りで肉眼でピアノの鍵盤の上での手の動きとか見れるくらいだったのですが、鍵盤の上を人間の手はあんなにも自由に動けるものなのか、あんなにもリズミカルで力強い演奏ができるものなのか、と魔法を見ているようでした。
短歌も文章も難しいですが、ピアノも(フットサルも、走るのも)難しいです。
そういえば小泉さんの目の前のニンジン(ボルダリング)ではないですが今月、アムステルダムマラソンに出ます(こちらではそんなにメジャーでもないミズノがメインスポンサー)。なので8月の日本滞在中と帰蘭後の体調不良で走れなかった分をどうにか挽回しようと時間を見つけて走っています。
以前から薄々感じていたのですが、この年齢になってくると少しサボると衰えるのが本当に早くて、でもじゃあと練習量を無計画に増やすと怪我しがちという、手を抜いても張り切りすぎてもダメという両面からの老化をしみじみと感じます。それでもたまにフットサルに誘ってくれる大学の同級生と「お互い40代にしては動けてる方だよね。」と慰め合っています。
ちなみに余談ですが、上原ひろみのコンサートにはその大学の同級生と行ったのですが、たまたま話しかけられた若者に「親子で来てるの?(僕がお父さん)」と言われてしまいました。理由は僕が禿げてるから(禿げてるのでなくて坊主頭にしているだけなのだが……)。昔から西洋人にはアジア人の年齢はわかりにくいと言われたりしますが本当に……。まさか同級生と一緒にいて親子に思われるとは……。

その他にも、10月3日は以前もお手紙に書きましたがこの街の解放記念日ということでお祭りでした。3日はアトラクションが1時間ごとに値上がりしていき、最後の方には1回40ユーロにまでなるものもあったとか……。楽しむ人もいる一方で街の中心部に住む人たちの中にはお祭りの期間中どこかへ避難している人もいるそうです。

そうそう『裸足で逃げる ー沖縄の夜の街の少女たちー』どうでしたでしょうか?上間陽子さんの本は『海をあげる』くらいしか読んだ事がなく、すごく気になっているタイトルでした。『海をあげる』には打ちのめされましたが、こちらは著者にとっては研究内容に近いものではないかなと思っていたのでより冷静な分析、考察などがあるのではないかなと思っていたりしました。
沖縄といえば最近映画になった『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』を読みましたがここにも沖縄での米軍の話が当時の実体験として出てきた、今もしばしば起きる沖縄での米軍がらみ事件についてすとんと腑に落ちるものがありました。映画も見てみたいと思いました。

本の話に続きますが、小泉さん新刊『猫のいる家にまだいたい』出版おめでとうございます。確か『ねこの描き方れんしゅう帖』も重版だそうでこちらもおめでとうございます。
先の大学の同級生が最近アムステルダムに行った際に入った本屋で『TSUNDOKU積ん読』で見かけたとも言ってました。どんどん世界で小泉イラスト売れていってほしいですね。

そういえば日光に一泊されたとの事ですが、日光は行った事ないので行ってみたいです。いいなぁ。そして宿も中庭もあって露天風呂もあって素敵!でも熊!!!あとお猿さんは気性が荒いのもいるそうですのでどうぞお気をつけて。大阪の箕面(みのお)というところの猿は車の窓とか開いてたら勝手に中に入って荒らしていくとか聞いたことあります(熊はもっと危険!)。生わさびで追い払うはめに!なんて事にならないように気をつけましょう(というほど僕も猿の習性は知りませんです)。
日本も日に日に秋らしく涼しくなってきているようですが、体調がすぐれないとも聞いていますのでどうぞご自愛欠かさずお過ごしください。こちらもここ数日で気温が一気に5度位下がり、急に寒くなってきています。

それではそろそろ今回はこの辺で。
『イラストレーター、家つくる。』の更新も楽しみにしています。

